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What is any evidence ?
どんな薬にも副作用があります。
私はこのブログで、ベンゾジアゼピンといった精神薬の有害性を訴え、飲み続けることのリスクを伝えてきました。

クスリには効能という価値に対して副作用を比較して、どちらを取るかという判断をするべきものです。
比較する際に、エビデンスに基づいて判断するべきということは、医者も含めてよく言われることであり、その点については私も異論がありません。

よくネットには信ぴょう性のない記載が多いと言われます。
では「エビデンスに基づく」記事とはどういうものか?
言い換えれば、「複数の人間が、確認、検証し、修正する機能が働いている状態で導かれた結果」ということでしょうか。

学会や文献で発表され、議論された論文などがそれにあたりますね。
ですから、私のブログなどの闘病ブログや、一時話題になったまとめサイトなんかの情報はエビデンスがないということになり、それについては反論できません。

断薬などもエビデンスに基づいて行うべきです。
では、個人の判断で断薬することに反対する医者や薬剤師が、根拠とするエビデンスにはどんなものがあるのでしょうか。
こんな文献を見つけました。

JAMA Intern Med.2014;174:890‒8. PMID:24733354

英語文献なので、完全に把握できているかどうかわかりませんが、要約してみます。

まず対象者は、「10年以上ベンゾジアゼピンを服用している高齢者(平均75歳)、303人」です。
これらの方が6か月後にベンゾジアゼピンの中止をめざし、約半分の148人には医師の指導介入を行い、155人は通常のケアのみとして経過を見ました。

結果としては前者の方が8.3倍、中止できたという、素晴らしく優位性のある結果です。
こういったエビデンスを持って、医者は、

  過去の研究データでは、服用量を少しずつ減らしていくなどすることで、
  安全に中止することができますのでご安心ください

といった指導を行い、リスクの小ささを提示して、服用の正当性を訴えるのです。

では先ほどの論文で、どれだけの人が断薬できたと書いてあると思います?
約5人に一人ですよ、

確かに優位性はあるのかもしれませんが、安心の判断基準はどうなんでしょうね。
将来的に、どんなに努力しても止められる人は5人に一人
症状は多種多様で、しかも研究対象はたった300人。
これが安全に確実に中止できるレベルと判断する人がどれくらいいるんでしょうね。

まあ、こんな説明でも、するだけ良心的な医師なのかもしれませんが・・・
エビデンスってったって正体はこんなものです。

と、エビデンスが全くない、個人ブログで叫んでみたりします。
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