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Anser to the question
このようなブログを始めてから、断薬前や断薬中の方から多くのコメントをいただくようになりました。
今回も長年継続するうつ症状に悩まれ、クスリを飲み続けた方が良いかどうかわからなくなったと言われる方から、意見を求められました。
いつもは、コメントでいただいたものはコメントでお返ししていたのですが、少々長くなりそうだったのと、
私の断薬の経緯というものを、しばらくブログで書いていなかったので、整理して見ていただこうと思い、ブログ本文でお答えすることにしました。

さてまず、断薬をすべきかどうかというご質問に関しては、いつも返答に困ってしまいます。
いろいろなブログでは「私が正解」といったように自信たっぷりで書かれているものもありますが、
私が調べた限りでは科学的に検証された正解というものはなく、また個人個人によって原因や事情も違うでしょうから、
「こうすべき」とアドバイスすることは、かえって無責任な発言になると思います。
しかし、「私の事情」をお伝えすることはできます。

私が断薬に踏み切った事情は、そう特別なものではなく、たまたま医師の思い付きからでした。
その時点ですでに2度ほど休職を経験していましたが、当時はクスリを飲みながら症状は安定しておりました。
クスリの副作用に悩んだり、やむに已まれぬ事情から断薬に踏み切ったものではありません。
逆に言えば、「クスリを止めたら今の症状が軽く(良く)なる」といった単純なものではありません。
その保証もありません、ただ止めたことで症状が軽く(良く)なったという人がいるということは事実です。

一方、長らくクスリを飲んできたなら、それを止めることで、おそらく多くの方がその反動と言いますか・・・離脱症状というものに苦しめられることになります。
まずそれに耐えてでも止めるべきか、収入などの面で事情が許されるのか?といったことを考えておくことが好ましいです。
医者の思い付きでベンゾジアゼピンレキソタン)を断薬することになったのですが、止めたとたんに急激に離脱症状が現れ、わけもわからないなか休職せざるをえなくなりました。
しかも2年以上。

クスリをやめることで症状が悪化したわけですから、普通に考えたら「治っていないのだから、また飲み直そう」と考えるものと思いますが、私は違うことを考えました。
「これを飲むことで、ここまで身体が変わってしまったのか・・・これを一生飲んだら、おれは廃人になるんではないか?」

つまり薬を止めて出た症状に耐えることも辛かったのですが、このまま飲むことで自分が変わってしまう恐怖の方が大きかったわけです。
あのとき、再服薬していたら症状が安定して2年も休まずに済んだかもしれない。
でも私はこの時点で、「この薬は実は毒だ!麻薬だ!」と認識してしまいました。
その結果、2年も会社を休むことになってしまいました。
しかし、まだ症状は残っているとはいえ、結果としてはクスリをすべて止めた状態で働けるようになりました。

また安定してたとはいえ、ベンゾジアゼピンを服用している時は、頭に常に霧がかかっているような感覚がありましたが、今はスッキリしているように思います。
ただ、主観なのでなんともいえません。
これら総合で考えて、私はクスリをあの時止めて良かったと思いますが、結果論ですから全ての方に当てはまるのか・・・自信はありません。

先ほども書きましたが、「クスリを止めたから、バラ色の人生が待っている」ということはないのです。
脅かしになってしまうかもしれませんが、むしろ、「飲むのも地獄、止めるのも地獄、同じ地獄ならばどちらを選ぶの?」という覚悟は持った方が良いでしょう。
こういった答えを、質問者の方は望んでいないのかもしれませんが、私の場合は、その覚悟を持たなければ離脱症状に耐えることはできませんでした。

さて、ここからは個別論なのですが、
ご質問者の方は6年間うつ病を患われ、クスリなくては日常生活が営めず、それに不安を感じられているとのことでした。
クスリを長年のんでも治療につながらない、そのことで不安になるお気持ちはよくわかります。
ただ、クスリで下駄をはかせている状況で、クスリを止めてしまうことはいろいろな症状が現れるでしょう。
クスリをやめても病気は治るわけではありませんから、元の症状は残ったままです。
(私も今でも自律神経失調症は残っています)

ですから、クスリを止めることもそうですが、並行して元の症状を治すような試みは必要だと思います。
それこそ個々なのでそれが何かはわかりませんが、
たとえば私の場合は頸のコリであったりしますので、カイロプラクティックや鍼灸はかかせなくなっています。
ヨガをすることですごく改善したと言われていた断薬仲間の方もおられました。
それはご自分で探さなきゃ仕方がありません。

長くなりました。
何が正解かはおそらく誰にもわかりません。
ただ、今の精神医療では医者に行ってもクスリが変わったりするだけです。
もちろんそのクスリが正解であったりする方もいるかもしれません。

自分がどうやったら楽になっていくのか?
医者などに任せきりにするではなく、自分自身で試行錯誤してください。
焦ることはありません、ゆっくりでいいんですから。
そして自分で決めたことを自信を持って継続していくことが重要だと私は感じています。

お答えになっているかどうかわかりませんが・・・
ご無理なされず、お大事にしてくださいね。
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Comment 8

さと

さとです。
ご丁寧なご説明ありがとうござます。
プログで議題にあげてくださり、
またコメントまでいただきましてありがとうございました。

もっとかきたいのですが、
今日は調子がわるくまずはお礼が申し上げたく
コメントしました。

また改めてご連絡いたしいます。

感謝を込めて
さと

2015/11/16(Mon) 15:49

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CaliforniaRocket

Re: タイトルなし

> さと さん

こんにちは。

ご無理なさらずに、ゆっくりいきましょう。

答えを持っているわけではありませんが、いつでもコメントくださいね。

2015/11/16(Mon) 23:06

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さと

ご丁寧なコメントをありがとうございました。
離脱症状で2年休んでられたということは、
かなりショックでした。
薬飲むのもやめるのも地獄を書いてらっしゃいましたが、
それほど時間と苦痛を要するものなのでしょうか。

薬が改めて怖くなりました。
飲み始めたことは、
当時の苦しみから逃れる助けでしかなく、天使のようなものだったのに。
こんなに猛威を振るうようになるとは・・・。

今、断薬を決断できるかといえば、
正直自信がありません。
先日も3日半、断薬してみましたが、
あまりに苦しくて、かえって多く飲んでしまう始末でした・・・。
薬をまた飲んでしまったときは、
もう快楽に近い境地でした・・・。

こうして書いている今も、
こんな生半可な気持ちでできるのかと思います。

その一方で、
これまでの苦しかった6年を考えると、
こんな思いをしながら生きていきたくない、
と叫びのようなものが身体から心から聞こえてくるのも事実です。

ちゃんと働いて、運動したり、人と会う生活を取り戻したいです。

さと

2015/11/17(Tue) 17:47

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CaliforniaRocket

Re: タイトルなし

> さと さん

こんにちは。

断薬した初期は、クスリを憎み、絶対的な悪と感じて、何が何でも止めるべきものと考えていました。
また、クスリを飲まれている方、それに価値を求めている方に対しても敵意を感じていました。

しかし、当たり前のことですが、人によってその事情や症状は違います。
何が正解なんて無いと思いますし、ましてや私なんかが決められるものではない。

ただ、一つ言えることは、クスリを止めるもやめないも、それが目的ではなく、
これからの長い人生、楽しく、もしくは有意義に過ごしていけるようになるためです。
したがって、断薬により無理をしすぎて、余計に悪くなったり(一時的には別ですが)、ましてや最悪の事態を招くようなことがあれば本末転倒です。

断薬する最低限のルールとして私が感じることは、我慢は必要でも、自分にできる我慢に抑えるということだと思います。
人より我慢強いのか、精神力があるのか、痛みに強いのか・・・
そんなことは他人と比較のしようがないので、考えても仕方がないこと。

脅かしてばかりで申し訳なかったのですが、
ここで知り合った方の中には、ほとんど離脱症状なしに薬を止められた方もいます、
また少しずつ薬を減らすことで、時間はかかったものの、ほとんど離脱症状を感じずに断薬された方もいました。
あまり恐れることなく、辞められる可能性だってあります。

ただ、先ほども言いましたように自分が耐えられる以上の我慢はしないでくださいね。
そして過度の希望も失望もしないでください。
こういった病気はどうしても時間がかかりますし、クスリを止めたあるいは変えたからと言って、一気に良くなったり悪くなったりはしないと思います。

今の状態で考えることは難しいでしょうが、ゆっくりと、そしてきっと治ると信じて治るまで待つというスタンスで。
お大事にしてください。

2015/11/17(Tue) 22:05

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迷える中年

CaliforniaRocketさま

こんばんは、お疲れ様です。
先日アメブロ版「治らんなあ」にコメントさせていただいた、迷える中年です。

ひとつお尋ねしたいのですが、ここでこうしてお尋ねすること自体が
的外れなのかもしれないのですが、お願いします。

私も断薬して1年5か月が経ちました。ようやくモノが考えられるように
なってきたのですが、その一方で、その場の雰囲気が読めなくなった、
察知できなくなった、要するにKYになってしまいました。相手の言っていることが
シャレなのか本気なのかすら、判別つかなくなってしまいました。
なにか言っても的外れ、だんだん発言することが怖くなってきました。

CaliforniaRocketさまの記事を読んでいますと、そのような事はなかった
ようですのでこうして尋ねられても困惑されるであろうことは重々承知なのですが。

服薬中はもちろん、服薬以前もこのようなことはなかったはずなんですが。。。
これはやっぱり後遺症なのか。離脱症状は今も続いていますが、そんな事より
この症状が社会復帰を妨げています。どうかご意見をお願いします。

2015/11/17(Tue) 23:56

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CaliforniaRocket

Re: タイトルなし

> 迷える中年 さん

こんにちは。

症状では聞いたことはありませんが・・
「空気が読めない」というのは「主観」だと思います。
ですから人によって感じ方も評価も変わるでしょうから、絶対的な症状ではないと思いますよ。

第一ここで書かれているように、「その場の雰囲気が読めなくなった」ということに気が付いていて、それを直したいと感じているのでしょう?
これは、「その瞬間には相手のことを考えられないで困ったことをしてしまうが、あとで気が付いて反省している」ということでしょうか?
本当に空気が読めなかったら、後でも気が付かないですよ。

社会生活に慣れるには時間がかかります。
まだ慣れないから、即時に判断できなくて、後から考えたらああしておけばよかったと・・それだけではないのですか?

体調に係わるものではなく、仕事上の失敗なら、少しずつ直していけばいいのです。
あまり気にせずともいいのではないですか。

2015/11/18(Wed) 19:10

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迷える中年

CaliforniaRocketさま

お返事ありがとうございました。

なんと言いますか、人に話しかけられても、瞬時に反応できなくて。。。

>まだ慣れないから、即時に判断できなくて、後から考えたらああしておけばよかったと・・

頂いたこの回答が近いような気もしますし、やはり休職期間が長引いていて
他人様との会話が少なくなっているせいもあるかもしれません。
もう少しリハビリに励んでみたいと思います。
ありがとうございました。

2015/11/18(Wed) 22:37

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さと

こんにちは。

おっしゃる通りで、「ただ、一つ言えることは、クスリを止めるもやめないも、それが目的ではなく、 これからの長い人生、楽しく、もしくは有意義に過ごしていけるようになるためです。 」
断薬が目的化してしまっては意味をなしませんよね。

うつの症状で振り回されていても、
ふと我に返ることがあって、
そんなときに自分は断薬がしたいんじゃなくて、
薬を飲まなくてもあっちこっちいろいろな活動をしていた元気な自分にもどりたいんです。(実際はもどるというよりうつの経験を肥やしにして、薬なしで活動するということでしょうが)

お仲間で離脱症状があまり現れなかった方もいらっしゃるとのことで
少し励まされる思いです。今日も他の方のブログを拝見していて、
その方は3か月で薬がぬけたと書いてらしたので、
そこはやってみて軽ければラッキー、重ければ減薬で段階的に
すすめるという柔軟なやり方がいいのかもしれませんね。

California rocketさんがおっしゃるように、
かなりの忍耐と努力は要するのでしょうが、
断薬が目的化するような境地にはいたらないように
まず、目標設定してから、改めて断薬するか否かを検討したいです。

California rocketの他のブログもとても興味深いので、
また拝見させてください。

ありがとうございました。

さと

2015/11/19(Thu) 00:00

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