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若さゆえの無茶・無謀
普段は陰に隠れている「軟式高校野球」ですが、ニュースでかなり話題になりましたからご存知でしょう。
兵庫県明石球場で開催されている全国大会の準決勝の、中京VS崇徳において、延長45回を超えても決着がつかず、
3日連続で、翌日サスペンデッド試合となり、今日ようやく50回になって決着がついたというお話です。

私は高校の時、クラブ活動で野球をしていましたが、母校に硬式野球部がなく軟式野球部でした。
したがって、この明石球場の全国大会を目指しており、後輩たちの動向を世間以上に注目してみておりました。
しかし、言っても無駄なんですが、甲子園のお祭り騒ぎとマスコミの騒ぎ用に比べて、明石球場と言うローカルで注目度もない地味さ・・・
硬式のスター選手と実力も違うのはわかりますが、それだけにプレーしている選手も意地のようなものがあったのかもしれません。
俺たちだって、青春をかけて頑張っているんだって。

勝った中京高の松井投手は709球、崇徳高の石岡投手は689球、その前後の日程にも試合がありましたから、松井投手は1週間で75イニング、約1000球を投げたそうです。
野球を知らない方はピンと来ないかもしれませんが、「75イニング」とはどれくらいかというと、日本プロ野球のチームの先発ローテーションピッチャー(前田とか菅野とか金子とかですね)が、1年間に投げる回数が、多い人で150~200イニングです。
つまりその半分近くを1週間で投げたといえば、その多さがわかるでしょう。

私もピッチャーをやるので、だいたいの感覚はわかるのですが・・・
まあ、歳のことを差し置いて、後のことを考えずに投げるとしたら、200球なげることはそれほど苦ではないでしょう。
ただ、投げ続けているという条件でです。
サスペンデッドになってしまって、次の日になってしまったら、肩が痛くておそらく上がらなくなります。
若いんだからと言う回復力を考慮しても、それが3日も続けられるわけがない。
一度緩めてしまった肩と緊張は、簡単には戻りません。

私が言うまでもありませんが、かなりの無理をしたことでしょう。
もしかしたら、痛みどめなんかのクスリを使用していたとしても驚きませんし、きっと使っていたでしょう。

硬式野球の有力投手が投げ過ぎにより、故障する危険性について問題視されることが増えてきました。
様々な議論がされていますが、無理をして投げ続けるその姿を、いまだに「美談」としてとらえる意見も多いです。
私も「断薬とは最終的には気合いだ~!」なんて精神論をかましていますから、「本人(投手)が投げたいといっているのだから、自己責任なんだし良いじゃないか」なんて思わないこともないんですけれど・・・
その是非を問えるほど、偉くもないですしね。

ただ、思うんですが・・・
やっている本人、特に若ければ、後先考えずに、「現在の結果が全て、これさえ達成したら、あとは死んでもいい」みたいな刹那的な感情にとらわれるんですよね。
痛みどめ飲んで頑張って、腕がちぎれてもそれでいい・・みたいな。
決して腕がちぎれてからの人生の方が長いなんて想像もつかず、すぐに楽に死ねるような勘違い。

そうやって無茶をしたツケが回ってくるのは、私たちのように初老に入ってから。
若いころ、無茶をして徹夜、夜更かしで仕事をし、遊びまわり、
休めばいいのにそれをせず、睡眠剤や安定剤、ドリンク剤なんかを使って身体を酷使し、今を精一杯生きているのだからと自分を納得させて。
まあだから、歳取ってツケを払わされたって、自分の責任なんだけれど、いざ辛い日々を送ることになったら、後悔して弱音を吐きたくなる。

「自己責任だからほっておいてくれ」なんていっても、若いころの過ちなんて、あとで絶対後悔したくなるんだから。
「ウザイ」とか言われようが、ここはやっぱりオッサンが口を酸っぱくして言い続けるべきだと思うんだよね・・
先は長いんだから、いい加減にしておけ」って。

子供たちに対し、「投げたいなら止めないけれど、自己責任だからね」なんてけしかける指導者たちは、子供たちが後先考えずに無理をすると知っている「確信犯」だからね。
精神論は時と場合で必要かなとは思うんだけれど、これって精神論でもなんでもない、単なる意識操作、体のいい洗脳にすぎないんじゃないかな。
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