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薬物依存を治療対象とする医療機関
「ベンゾジアゼピン」で検索すると、離脱症状を扱う数多くのブログが見つけられます。
気になったものはすべて目を通しているんですが、医者の協力のもと離脱症状に対応したという例を見たことがありません。

でもおかしな話です。
種々の精神科医院のH.P.を見てみると、治療対象に「薬物依存」と記載されているものが少なくありません。

またベンゾジアゼピンの依存は、中枢神経の「GABA受容体に働く機構を持つ」という点で「アルコール依存」と同様のメカニズムのはずです。
したがってアルコール依存症を扱う医療機関では、そのノウハウが活用できるんではないでしょうか?

  ベンゾジアゼピン依存者は「医者から説明なく処方されて」、恨んでいる
  そういう例が多いように思いました。
 
  だから、もう二度と医者は信用できない。
  そういった理由で医療機関を敬遠しているのではないかと思いました。

では実際に、このような「薬物依存」外来を持つ病院は、どのように対応してくれるのか?
東京都小平市にある、かなり大きな病院の精神科・薬物依存外来にメールで問い合わせてみました。

問い合わせフォームがメールに限られているのは、違法薬物(シンナーや覚せい剤)依存の方が匿名で問い合わせできるように配慮してのことと思います。
もちろん、診療上の守秘義務を守る上での但し書きがありました。

  結構詳しく、問診票に答えて提出しました。
   ・現在治療を受けている病名
   ・過去に1回でも乱用したことがある薬物
   ・現在、薬物の乱用以外に、困っている症状(たとえば幻聴や不眠)
   ・飲酒歴
   ・逮捕歴など

メールを出してしばらくしたら、当外来から返事がきました。
早いな、と思いながら内容を確認してみたら・・・(原文ママ)

  californiarocketさま

  このたびはお問い合わせをどうもありがとうございます。

  あなたさまの場合、ベンゾジアゼピンの常用量依存と呼ばれる病態であり、
  我々が治療対象としている狭義の薬物依存症とは異なります。
  申し訳ございませんが、当専門外来の対象患者さまではありません

  今後の治療については、現在おかかりの医療機関の主治医の先生と
  話し合われることを勧めいたします。


はぁ・・・・・
なにこれ・・・・・

  なんて事務的な!!

  どうも、 ・違法薬物をやめたい場合
       ・向精神薬でも治療以外(OD等)の場合
       ・しかも日常生活に支障があるほど重篤ではなく、入院治療を必要としない
  そのような場合のみ、対応しますよということらしい。
  
それにしても「現在おかかりの医療機関の主治医の先生と話し合い」はないだろう・・・
それができんから、こうして総合病院の専門外来の門をたたいているわけであって・・・
扱う病院の紹介くらいできんのかいな!!

  患者が医者を嫌っているというのは甘い考えだったみたいです。
  やはり現状では、ベンゾジアゼピンの常用量依存を扱う医療機関はないのでしょうか?

これをご覧の方で、この件について情報をお持ちでしたら、教えてください。
私もさらに問い合わせをして、もし助けてくれる医療機関がありましたら、その情報を公開したいと思います。
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Comment 6

川田昌弥

2013.2.28の記事をお読みして

記事拝見いたしました。私は常用量依存の治療をやっています(理屈としては難しいものではないはずです)。
国立武蔵病院でしょうか、一般のかたからは考えられないこともしれませんが、、、、、
ただ、国立武蔵は基本的には重症のかたを扱うので、わざわざこちらまでいらっしゃらなくても、というスタンスなのかもしれません(風邪で大学病院に行ってしまうのと同じ)。
ただ、常用量依存であっても、依存症の治療はすべての精神科医ができるわけではなく、精神科の中でも専門性が高い分野です。アルコール依存症や薬物依存症の治療経験の豊富な精神科医でないと難しいので、そういうところをさがしてみるしかなさそうです。

2013/06/07(Fri) 08:41

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CaliforniaRocket

Re: 2013.2.28の記事をお読みして

> 川田昌弥 さん

はじめまして、コメントありがとうございます。
まず、このブログ記載から3か月ほど経ち、離脱症状はずいぶんと軽減しており、医療機関で治療するほどではないと考えています。
よしんば受診したとしても、離脱症状にたいしては耐えるしかない(クスリの代用はしないうえで)のであれば、あまり意味がないと感じます。

ちなみに医療機関は(次のブログで記載したのですが)、「独立法人 国立精神・神経医療研究センター病院」です。
そのあと、「東京女子医科大学病院・神経精神科(石郷岡 純先生)」を受診しました。
ここは「ベンゾジアゼピンの常用量依存」も認めておられましたが、「断薬後の離脱症状は耐えるしかない」というスタンスだったと思います。

そのあといろいろと調べたり、他の方のお話を聴いたりしました。
依存性がない薬で代用するとか、症状が治っていないのならクスリを飲み続けるべきだとか・・
多くのご意見を伺いましたが、結論として・・・
脳に直接働きかけて、その機能を器質的に変化させてしまう(恐れのある)向精神薬を飲むこと自体が怖くなってしまいました。

依存性がある、ないというのは、どういうエビデンスをもって言われているのでしょうか?
ベンゾジアゼピンもずっと、「依存性のない(少ない)魔法のクスリ」と言われ、依存があることなど一言も説明されず、我々は処方されてきました。
精神科医の「この薬は依存性はないよ」という発言は、今の私どもにはなんの説得力もなく、まごうことなく精神科医自身がその信頼をなくす行為をしてきたからではないでしょうか(すべての精神科医がそうだとは申しませんが)

いまだに常用量依存を認められない精神科医の方もいます。
「離脱症状なんて数週間で治まるよ」とおっしゃる方もいます。
しかし、私も含め、社会復帰ができないのではないかと苦しんでいる方が多いことも事実なんです。
そういった方は、主治医にも症状を否定され、孤立し、心細い中で離脱症状と戦っておられます。
川田さんはそうではないのかもしれませんが、その総称である「精神医学界」の総意が「ベンゾジアゼピン」の有害性を認めていかない限り、私は「精神科医」に頼って「依存の治療」を受けることは無いと思います。

素人の生意気な意見で、失礼しました。

2013/06/07(Fri) 13:09

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川田昌弥

ベンゾジアゼピンの離脱方法

多くの精神科医が医原性の薬物依存への取り組みが甘い点、全くその通りだと思います。ベンゾジアゼピンに依存性があることは、私自身研修医になった1987年にはすでに知っていましたし、今時知らない精神科医が居ること自体が信じられない思いです。最近は松本俊彦先生の活動で、あらためて処方薬依存について知識が広まっています。しかし、まだまだ不十分です。「やめられないのは意志が弱い」などという先生もおり、こういう先生にぶつかったかたは、運が悪いとしか言いようがありません。
さて、離脱の方法ですが、結論から言いますと、ベンゾジアゼピンの場合は、(1)非常に小量ずつを、(1)長期間かけて、減らしていくことに尽きます。多くの先生方のやり方を見ていますと、減らしかたが雑すぎます。
実は、私自身現在セパゾンを減らしているところです。
セパゾン2mgを1日3錠飲んでおりました。
そこで、まず自分の患者さんに行っているように、昼、朝、夜の順に、2週間ずつかけながら、それぞれのセパゾンを1mgずつにしてみました。
見事に離脱がでました。
私の場合は頭重感が出ました。ただ、それぞれが2週間以内に治まりましたので、1mgを3回までは苦しみながら達成しました。
現在さらに減量しています。いまは昼の分のみを1mg錠の半分にし、朝と夕は1mgのままです。離脱症状は出ておりません。つまり、私の場合、セパゾンを減らすときに1日6mgから1mgずつ減らすのでは多すぎ、0.5mgずつ減らしていく必要があったのです。
薬物依存の知識のある医者のあいだでも信じられている、「1日量の1/4ずつ減らす」やり方はおおざっぱすぎると言うことです。
米国で行われている方法ですが、1錠を減らすのに、錠剤を砕いて100mlのジュースに溶かし、初日は100ml全部飲む、翌日は100mlのうち1mlを捨てて残りを全部飲む、2日目は2mlを捨てて.....というのが文献にありました。米国人は雑だと思っていましたが、目から鱗の思いでした。
あと、依存性の無い薬に置き換えるというのは、どうしても病気の症状が残ってしまう場合はありうることですが、その場合でも、最初に使っていた依存性のある薬は、十分時間をかけて減らさなければなりません。いきなり切り替えるのは危険です。

2013/07/13(Sat) 08:59

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CaliforniaRocket

Re: ベンゾジアゼピンの離脱方法

> 川田昌弥さん

こんにちは。
なんでも「いちゃもん」をつけるつもりはないのですが。
先のお返事でも申し上げたように、あなたの主張なりアドバイスは科学的なエビデンスに基づいたものでしょうか?

「断薬には漸減が重要である」というのは良く言われることです。
しかし、一気断薬が好ましいと言われる専門家の方もおられます。
「離脱症状を抑えて断薬すること」が重要なのか、「離脱症状が出ても早く抜くこと」がいいのか?
それは、どういう薬理作用を基にして言われるのか?

あなたの経験的にというならわかります。
セパゾンを減薬されたときのことを実例で挙げておられますが。
「たまたまあなたの場合、1mgずつ減らした場合に離脱症状が出て、0.5mgずつ減らした場合に出なかった」だけなのではないでしょうか?
もしかしたら、これから減らす0.5mg分のところで酷い離脱症状がでるかもしれない。
また、その出方は人によって違うかもしれないですね。
実際、私の場合20mg飲んでいたレキソタンを5mgまで減らすまでは全く離脱症状は出ずに、最後の5mgできついのが出ています。
もし、漸減するのが必須で、やめた後もその方が予後回復が早いと仰るなら、その科学的根拠をぜひ教えていただきたいと思います。
私のブログでも、大々的に喧伝したいと思います。

あなたのH.P.も読ませていただきました。
薬の依存症を記載されているところで、「依存性のある薬、依存性のない薬」と説明されています。
ここでも、何を根拠に「依存性がない」と仰られているのですか?エビデンスはあるのですか?
特に「抗うつ薬」や「気分安定薬」を「依存性がない」と分類されていますが、「ルボックス」や「デパケン」などでは、離脱症状が出ていると主張されている方もおられます。
実際はどうかわかりませんが、そのような方に対しては、エビデンスも示さず「気のせいだ」と仰るのでしょうか?

否定するようなことばかりで申し訳ありません。
川田さんは、精神科の中でも薬物依存に対して理解のある方であるということはわかります。
しかし、これまで言いなりになって薬を服用したり断薬してきた私どもですから、エビデンスもなく説得されることに対して、「はい、そうですね」と聞けるような信頼状態ではないのです。

2013/07/13(Sat) 18:41

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川田昌弥

依存性のエビデンスとは

エビデンスを盛んに求めておられますが、薬物の依存性のみならず、統合失調症やうつ病の起こる仕組み・治療薬の効果などもいまだ仮説の段階であり、万人を納得させる精神薬理学的な理論はまだ完成していないのが現状です。すなわち、完成されたエビデンスはない、ということです。

一般に私たち専門家が「依存性がある」といわれる薬物については、いわゆる脳内報酬系(A10神経) http://phnet.novartis.co.jp/ricetta/syakaihoken/15-01/ の機能を障害する点が共通しています。しかし例外もあり、細部までわかったわけではありませんし、証明されたわけでもありません。生きている生物の脳で実験することはきわめて難しいからです。

すでにおわかりかと思いますが、依存性のある薬物、依存性のない薬物、という分け方は、方便であり、実際に診療していく上では一筋縄ではまいりません。

たとえば、脳内報酬系にかかわらない薬物でも依存が生じることはあります。しかし、依存が生じる薬物はほぼ決まっており、抗不安薬、睡眠薬、覚醒剤系の薬物、鎮痛剤、麻酔薬、有機溶剤等々であり、これらは「使うと気持ちがよい(快が得られ、不快が避けられる)」「耐性が生じる」「離脱症状が生じる」「使用のコントロールが効かなくなったとき(病的な依存)、何らかの問題が生じる」などの点が共通しています。

エビデンスとはなんぞや、ということについては、この程度でご勘弁いただきたいと思います。

しかし、エビデンスがどうあれ、苦しんでいる患者さんは現実に私たちの目の前に毎日のように現れるわけで、患者さんが苦しまずに必要のなくなった薬物を止められるようにするのが私たちのつとめだと思っております。

ベンゾジアゼピンに関しては、確かに即時離脱を唱える先生もおられるようです。しかし、ベンゾジアゼピンを長期間使用したかたはいきなりの中断により、非常に長く苦しみます。これが有益だとはとても思えません(こんなことを書くと、またそのエビデンスは何だ?といわれそうですが)。

私たちは健康作りの技術者であり、患者さんができるだけスムーズに日常生活を取り戻せることを最優先に仕事をしております。
そのためには、役に立つことはエビデンスがはっきりしていようがしていまいが、できるだけ取り上げて、治療に応用していくことが必要です。
たとえば、電気けいれん療法などはエビデンスは無に等しいのですが、非常に効果が高いので(いまは全身麻酔で行うのが普通)現代でも盛んに行われています。

お気を悪くされたら申し訳ないのですが、あなた様はエビデンスがないことに腹を立てているのではなく、ご自身の納得できる治療を受けられなかったことにご不満なのではないでしょうか。つまり、患者ー医師関係の問題です。これについては至らない医者は確かに多いです。この点については、我々の責任です。お詫び申し上げます。

なお、ルボックスなどのSSRIは「飲んできもちがよくなる」わけではないので、厳密な意味での依存性はありません。ただし、急に止めると離脱症状が起こることはご指摘の通りです。離脱症状が起こることと依存性があることはイコールではありません。

2013/07/13(Sat) 20:44

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CaliforniaRocket

Re: 依存性のエビデンスとは

> 川田昌弥さん

ご丁寧な返信、ありがとうございます。
仰られるように、個人的に「患者―医師間」の信頼関係が築けなかったことに対して立腹していたようです。
私の方こそ先入観からムキになっていたようで、失礼な問いかけばかりしました、お詫びいたします。

こうしてムキになりますのも、自戒の念を込めてということがあります。
自己批判(他の離脱患者も含め)になりますが、私たち患者も「薬が何とかしてくれる」「医者に任せておけば大丈夫」と、そういう甘えが自身の依存を形成してきたと思っています。
全部とは言いませんが、今の処方薬はほとんどが症状を抑える「対症療法薬」であり、治癒させるための薬ではないと認識しています。
つまりは「薬に依存するのではなく、自分で治さなければ」と考えるようになりました。
私が「エビデンス」に固執するのも、安易に薬に頼るのではなく、自分が納得する理由が欲しいからです。
そしてそれだけ、一般的な医者の言うことに対して、信用ができなくなったという裏返しでもあります。

何が真実かということに対してはまだ議論の余地があると思いますが、こういう信頼感のない状態が続くのは、患者、医者、双方にとって不幸なことです。
お仕事を通じて、ぜひ双方が歩み寄られるご活動を期待しております。
私も微力ながら、このブログ等を通じて情報が提供できたらと思います。
(先入観にとらわれないように、注意が必要ですが・・・)

2013/07/13(Sat) 21:44

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