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これでいいのだ
お昼の国民的番組ともいわれた、「笑っていいとも!」が32年間の放送を終え、本日最終回を迎えましたね。

司会のタモリは、お笑い芸人というより、文化人としてここまで生き残ってきたという印象ですが、
本人も「俺は『江頭2:50』のような存在だった」と認めているように、開始当時、大して面白くもないキワモノという印象が強く、よくここまで続いたなという思いを持つ人も多いのではないでしょうか?

タモリの才能を見出し、デビュー前に物心面で援助をしたのが、ナンセンス・ギャグマンガの天才といわれた、故・赤塚不二夫であることは有名な話です。
最近の若い人は、彼の作品を知りませんかねえ・・
古典となるかもしれませんが、「天才バカボン」とか「おそ松くん」とか・・
ナンセンスでシュールなギャグは、タモリのギャグと共通点があるかもしれません。

赤塚不二夫が亡くなった時に、タモリは弔辞を読んでいるのですが、弁慶の勧進帳のように、書いているのを読んでいるように見せて、実は白紙で、即興で話していたということも話題になりました。
ただ単なるお笑いというわけではなく、そういった教養もアドリブ力もある方だということが良く分かります。

本日、「いいとも!」が終了するにあたり、その弔辞の一節を思いだしました。
全文はこちら

************引用**********
  あなたの考えはすべての出来事、存在をあるがままに前向きに肯定し、受け入れることです
  それによって人間は、重苦しい陰の世界から解放され、軽やかになり、
  また、時間は前後関係を断ち放たれて、その時、その場が異様に明るく感じられます
  この考えをあなたは見事に一言で言い表しています
  すなわち、「これでいいのだ」と

************引用ここまで******

これでいいのだ」とは、赤塚不二夫の代表作・「天才バカボン」で主人公(どっちだ?)のパパが使うセリフです。
この漫画を読んでいるときには感じなかったのですが、
彼もタモリも、生き方や芸風などを見ていますと、あまり他人や物事を否定するところを見たことがありません。
出来事、存在をあるがままに前向きに肯定する」ことに注力し、受け入れたうえで「これでいいのだ」とまとめあげる。
こういったスタンスを続けてきたことが、重苦しい陰の世界から解放されたい世間が、彼を32年間受け入れてきた理由なのかもしれません。

タモリや赤塚不二夫の笑いは、バカウケする笑いではなかったが、ネガティブな感情を笑い飛ばす笑いであったのかもしれないですね。

ベンゾジアゼピンという麻薬同然の薬物を、何の説明もなしに処方され、離脱症状に耐えなければならなかった日々も、
一睡もできずに、寝床の中でのたうち回った日々も、
社会生活で挫折を余儀なくされ、劣等感に悩まされ続けた、40歳からの失われた10年間の日々も・・・

腹も立つし、悲しいし、理不尽も感じる。
でも、その重苦しい価値観を、未来永劫持ち続けるわけにもいかない。
こういった悲しみ、苦しみ、災害も含めて私の人生。

これから先、ネガティブな感情に支配され、涙流したい時があったとしたら、まず自分にこう言ってみようと思う。

「これでいいのだ」
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Comment 2

小桜

お久しぶりです。

最後の「これでいいのだ」を見つめていたら
涙がぽろぽろ出てきてしまったんですけど
CaliforniaRocketさん、
なにか仕掛けでもされたんですか?^^

「これでいいのだ」が
とても心強い言葉に思えてきました。
私もまねっこさせて下さいね!

まずは自分に、 「これでいいのだ」・・・^^

2014/04/01(Tue) 12:18

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CaliforniaRocket

Re: タイトルなし

> 小桜 さん

こんにちは。

これまでに頑張ってきたことが大きければ大きいほど、心にしみるのかもしれませんね。
格好つけてしまって、意地をはっちゃうことも多々あるのですが・・・
頑張らなくてもいいというのではなく、頑張ったのなら結果は受け入れればいい。

そうありたいと思います。

2014/04/01(Tue) 13:46

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