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Advance Care Planning (ACP)
「12月の風物詩」として不調を訴えていたわけですが、何とか快方に向かってきたようです。
胃腸の不調が気にならなくなってきたのが、その目安ですかね。
このまま回復してほしいものです。

さて話は変わりますが、「人生会議」のポスターが炎上したのは記憶に新しいと思います。

やれ不謹慎だとか、患者の気持ちを考えていないであるとか、いやそんなに気になる表現か?とか、いろんなワイドショーのコメントを聞きながら、
そもそも私自身「人生会議」そのものをよく知らず、あまり気にしていませんでした。

人生会議」とは、これまで厚労省が普及・啓発を進めてきた「ACP」(アドバンス・ケア・プランニング)という概念を、さらに世間に啓蒙する目的で付けた「愛称」ということです。
では「ACP」とは何ぞやということになるのですが・・・
本家の厚労省のページに詳しい説明があります。

あのポスターを見て、そしてTVなどでの的外れな指摘を聞いていて勘違いしていました。
病気や不慮の事故で意思決定できなくなったら困るから、その意思を家族に伝えておく活動という風に取りませんでしたか?

いや、それも一部あるようですが、ACPとは本人と家族だけではなく、医療従事者を交えることが重要であるということです。
HPの一部抜粋ですが、
  自らが望む人生の最終段階における医療・ケアについて、前もって考え、
  医療・ケアチーム等と繰り返し話し合い共有する取組を「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」と呼びます。


  医療従事者から適切な情報提供と説明がなされたうえで、本人と医療・ケアチームとの合意形成に向けた
  十分な話し合いを踏まえた本人による意思決定を基本とし、多専門職種から構成される医療・ケアチームとして
  方針の決定を行うことが重要です。

つまり、一方的に死ぬときの希望を誰かに伝えておかなきゃという話ではなく、
患者が終末期を迎えるにあたり、医療従事者から提供される十分な情報・選択肢を話し合いながら、本人が決定することで病気に立ち向かい、気力を持つ効果が期待されるとありました。
そんなこと、あの騒動からは全く分からなかったよ・・・
難しい問題ではありますが、厚労省ももう少し伝え方を考えてほしいものです。

そもそも、医療の提供にあたり、一方的に医者から選択肢なく押し付けられる時代は終わったということで、おおむね賛成ではあります。
治療法が確立して、画一の選択肢があるなら別ですが、様々な病気の治療は答えがない禅問答なようなものも多いのではないでしょうか?

終末期とはちょっと違いますが、ベンゾジアゼピンの断薬、精神医療の治療の受け方なども、もっと患者本人の意思が反映されるようになればいいなと思います。
医者に丸投げして、断薬の仕方から指導してほしい、主治医の意見は絶対なんてことを言われる方もおられますが、
上手くいけばいいのかもしれませんが、効果がなかったり治らなかったときにでも、病気に立ち向かう気力を持つには、やはり自分主体で決めていくことが大切じゃないかと感じるのです。

ちょっとしたきっかけで少し調べただけなので、今ここに書いたACPに関する認識が正しいのかどうか、まだ調べてみる必要があると考えています。
ただ、医療自体が、患者主体になろうとしているのはいい傾向じゃないでしょうか。

もし認識があっているとしたら、厚労省はもっと大々的に啓蒙していただきたい。
そしてそれは患者だけではなく、きっと医療従事者にこそより強く働きかけることを望んでやみません。

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