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Cheer for your restart
夕方に速報で報道されていましたが、タレントの田代まさし容疑者が覚せい剤所持の疑いで逮捕されました。

この人の薬物関連での逮捕は何度目でしょうか?
このネタでブログを書いても、ワイドショーで話題にされるようなありきたりのことしか書けないとわかっているのですが、
自分の置かれた境遇を顧みた時に、どうしても心動かされずにはおられません。

ちょっと前にNHKでも「薬物依存の怖さ」といった番組に講師として出演していました。
今回、薬物使用(したとは断定されていませんが)するに際し、どれほどやばいか、また発露した際に世間からどのような扱いを受けるか、本人が一番わかっていたはずです。
薬物依存からの脱却の難しさを、今更ながら考えざるをえません。

ネットでの反応は様々でしたが、少なからず「違法薬物使用のさらなる厳罰化」を唱える意見があり、
ここまで依存症が社会問題化しても、「厳罰化」で問題が解決すると考えている人が多いことに驚きを感じます。
一言いいたい気持ちはわかりますが、こういう人は薬物依存の怖さの本質を分かっていないわけで、
おそらく死刑になるとわかっていても、使用する人はするのです。

過去に一度、東京で日本ダルク関連の「ナルコティクス・アノニマス(NA)」の会合に出たことがあります。
薬物依存症の方が集まって、ひとりひとり発言するのですが、「今日も薬物を使用せずに一日過ごせました」と発言してホッとした安堵の顔を見せる様子から、本人は心から止めたいと願っていることが感じ取れました。
意志が弱いから、甘く考えているから再犯するわけではない。

「始めるから悪いんだ、俺は常識をわきまえているからそんな失敗はしない」と非難される方もいるでしょう。
しかし、入り口での善悪はそれほど関係ないと個人的には思います。
違法薬物でも合法薬物でも入り口は人それぞれですし、はたまたそれを正当化する周囲環境があれば、手にすることに躊躇はなくなります。

始めた始めなかったは、ある意味「運」でしかないように思います。
それでも重要なのは、そのあとのふるまいです。

先にも書いたように、薬物依存は「死ぬのが分かっていた」としてもやめられないという怖さがあります。
そして何より怖いのは、そんな当たり前の判断が、自分でできなくなってしまうことです。

私はベンゾジアゼピンを断薬して7年、今後一切服用するつもりはありません。
でもそれを断言する自信があるかというと、正直わかりません・・・
田代まさし容疑者だって、「厳罰が怖いから」ではなく、必死に不安と戦ってきた結果、これまで断薬してきたわけでしょう。
けれどそんな当たり前の判断が自分でもできなくなってしまうことが一番怖い。

違法薬物から立ち直ったといわれるような人も、ずっとこの恐怖と戦っているはずです。
決してそれはその本人が弱いからではないということを、「厳罰化すればいい」なんて表層上のことしか言えない者は自分には縁のない世界と考えているのでしょう。
決して他人ごとではなく、自分も隣り合わせだし、社会として解決法を考えねばならない問題です。

もちろん、当事者も甘えていいというわけではないでしょう。
誰のためにではなく、自分のために、厳しさを持つこと。
他人に迷惑をかけずに、一生その恐怖と戦っていく覚悟が必要なんだと感じています。

田代容疑者も、誰よりも本人がまずいと感じていることでしょう。
人生諦めないで、何度転んでも立ち上げって、再出発してほしいと思いますし、我々はそれを励まし続けなきゃいけないと思います。
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