FC2ブログ
Nobel Prize in Medicine
本庶佑氏が今年度のノーベル賞(医学・生理学)を受賞されました。

彼の研究は、肺がんの特効薬として有名になった「オプシーボ」の開発の元になったものです。
まだすべての種類のがんで有効とは言えずに発展途上であるとご本人も仰っていますが、
人類の悲願であるがん撲滅に繋がれば素晴らしいことです。

ところでこのノーベル賞(医学・生理学)、1901年から100年以上にわたってほぼ毎年、受賞者がでているわけなんですけれど、
精神科医、もしくは精神医療関係で受賞されてる人はいるのでしょうか?

私の見る限り精神疾患対象の受賞はほとんど皆無だったのですが、ひとつだけ非常に有名なケースがあります。
「ある種の精神病に対する前頭葉白質切截術の治療的価値に関する発見」、すなわち「ロボトミー手術」を確立した研究(あえて功績とは言いません)で、1949年に受賞したポルトガルの医師、「エガス・モニス」です。

ご存知の方も多いでしょうが、ロボトミー手術は統合失調症などの患者に施され、脳の一部を切除することによって重い精神症状を抑えるというものでした。
ロボトミー手術は1900年代初頭に大人気になり、その効果が認められてノーベル賞を受賞するわけですが、
次第に深刻な副作用(感情を失う、集中力をなくす、てんかん発作など)が指摘され、現在では最悪な人権侵害だとされます。
この手術で廃人になった患者やその家族は、現在でもエガス・モニスのノーベル生理学・医学賞受賞取り消し運動を継続しているという、いわくつきの受賞になってしまいました。

ここから二点、感じることがありました。
精神医療に関する受賞が皆無に近いということから、やはり精神医療というものは本質的には何も解明されていないのだということ。
そして、過去の成果は時が経てば、それが間違いであったと転換されることが、ノーベル賞級のものであってもありうること。

当初の本庶佑氏も受賞インタビューの中で、「研究で心がけていること」という質問の中でこう答えておられます。

  いつもメディアは、Nature誌やScience誌に出た研究成果をすごいすごいと書きたてるが、
  10年後にはそのうち9割が嘘だと分かる。
  残るのは1割で、実際そうなっている。書いてあることをうのみにせずに、自分の目で確信できるまで、
  自分の頭で納得できるまで考えることが重要だ
  (一部抜粋)

精神医療の分野で、どれだけの研究者が研究を進めているのか、
現在それがトレンドなのかそうでないのか、わかりません。

ベンゾジアゼピンの依存で、精神医療には失望してしまった私だけど、期待していないわけではなく、
がん治療や疫病の治療と同等に、救われる患者は数知れないと思われるわけで・・・

現時点では何もわかっていない、そして現在の常識は正しいとは限らない、
精神医療研究者の方々には、そういった謙虚な立ち位置から、大きな成果につなげることを期待してやみません。
スポンサーサイト

Comment 2

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2018/10/05(Fri) 20:29

Edit | Reply | 

CaliforniaRocket

Re: いつか

> 鍵コメ さん


こんにちは。

私の知識なんて、ちょっとネットで検索すれば出てくる程度のものですよ(^^;
それはともかく、昔、画期的だったロボトミー手術が、現在全否定されているように、、
またベンゾジアゼピンが1960年代は「夢のクスリ」と言われていたのが、現在には問題視されているように、
将来的に医学の常識が変わっている可能性は低くはないでしょうね。

しかし、こうは書いてみたものの、本当にすべて断薬することが正しいのか、
精神科医の言っていることが全てでたらめなのか?
真実はわからないですよね。
もしかしたら少しだけ飲むというのが正解なのかもしれません・・・

結果はわからないですけれど、自分の将来が一番よくなっているだろう目標を設定して、
そこに向かって進めてみることが大切なんだと思います。
断薬は決して目標ではなく、単なる手段にすぎません。

ご無理はなされないで、幸せな将来を考えて進めてくださいね。

2018/10/06(Sat) 20:09

Edit | Reply | 

What's new?