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It is better to travel hopefully than to arrive.
先週末は大学入試センター試験が実施されましたね。
大学合格を目指して、60万人近くの受験生が挑んだようです。

寝る間を惜しんで努力した者、適当に勉強して行けるところに入学しようと考える者、いろんな受験生がいるとは思いますが・・
努力が報いられる保証なんてなく、〇か×かの結果はしっかり出るわけですから、人生の中で最初の挫折を味わうなんて人もいるわけですね。

かくいう私も、三十数年前に同じような戦いに挑み、何とか勝利を勝ち取ったわけです。
精いっぱい努力したかどうかなんて自信がないんですが、そりゃあもう合格することだけが究極の目標でした。
大学入試なんて結果が全てで、途中どんだけ頑張ろうとも、実力があろうとも、不合格だったら何の価値もない、何年もの努力が水の泡・・・そんな風に考えていました。

入学試験なんてものはそういうもので、どこかで線引きするための試験ですから、仕方がないのでしょうが、
幼いころから、そこを目標にするような努力の仕方をしていると、人生において結果重視の価値観ができあがります。

「結果が全て」と言い張れるだけ、常に結果を出し続けていけるならば、その価値観も自信につながるでしょう。
けれどもメンタル疾患で多くの挫折を味わい、まだまだできるはずだという理想と、思う通りにいかない現実を目の当たりにして、
結果が全てという価値観はさらに自分を追い詰めることにもなります。

先週金曜日の「アナザースカイ」というTV番組で、森本千絵さんというアートディレクターの方が取り上げられていました。
ミスチルやユーミンのPVや、数多くのCMなどで特徴のあるアートで、もちろん結果を出して評価されている方なんですが、
番組内で言われたことが印象的で、心に刺さったんですよね。

  どちらかといえば結果はどうでもいい、過程の作業を楽しめているかどうかが重要だ

細かいニュアンスは違うかもしれませんが、このような趣旨のことを言われていました。
クレイアニメ(コマ撮り)かなんかで作品を作るわけですが、数分の作品を撮るために一か月かかるわけです。
普通なら早く完成させて結果が見たいだろうと思うのですが、作成しているその過程が楽しいって。

私たちは結果しか見ていないですし、そこしか評価しない傾向があります。
だからやっている本人も、どうしても過程は適当にしても結果だけ出ればいいやと考えがちです。

でもそれはやっぱり逆なんでしょうね。
過程を一所懸命取り組むからこそ結果もついてくるし、不運にも試験に落ちたとしても納得できそうです。
何より、過程が楽しいと思えたら、毎日の努力は辛いものではなくなります。

復職してから、頑張ってあがいているとは思いますが、
結果が出ないと思っては悩み、結果を出さなくてはと考えては焦り・・・

目の前の過程を精一杯楽しむような、そんな生き方を志向していきたいものですが、
子供のころから持っている、物を作るよりも完成品を欲しがる価値観は簡単に変わらないですねえ。
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